Denver_zzz


Denver days
by london_zzz
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Power of Love

"Angel face Thomas Daley"とBBCのキャリアおばちゃんキャスター連中や、ブラウン首相夫人までもおかぁさんにしてしまった14歳のトムくんは、高飛び込み10Mで予選・準決勝・決勝と勝ち進み最終的に第7位と大健闘でした。
飛び込み競技は、そこまで男子・女子ともに8種目中7種目を中国勢が独占してしまう独壇場だったのですが、この高飛び込み10Mはオーストラリアのマシューくんが最終ダイブで奇跡の大逆転優勝しました。
Power of Love_d0089685_1835615.jpg
オーストラリアのマシュー・ミッチャム選手は、自ら自分がゲイであることをあえて公表して、スポーツ選手の家族の移動費を提供する団体にサポートされ、鬱病に苦しんだ時期を支えてくれたカレシを北京によんでいたのでした。

3M飛び込みではマシューくんは決勝にも残れなかったけど、10Mの決勝には2位で乗り込んでいました。トムくんは8位。マシューくん本人も「リラックスして、ただこの瞬間を楽しもうと思っていた。メダルなんて、ぜんぜん考えてなかった」と話しています。

決勝は、とても劇的な展開でした。
第1回めのダイブは平凡な9位スタート。
第2回めのダイブで難易度の高い技を決め、一気に2位に浮上したのです。
以後5回まで1位は完璧ノーミスの中国くん。マシューくんは2位ですが、およそ30ポイントぐらい引き離されてます。これまでの流れからいって、ここまで完璧で全くミスのない中国くんの優勝だろうと誰もが思いました。

ところが最終ラウンドで中国くんは守りにはいり難易度3.4を完璧にまとめるはずが、着水で体が曲がってしまって彼にしては失敗ダイブになってしまいました。

ここでマシューくんは勝負に出たのです。なんと難易度3.8と難しい飛び込みを敢えて選び、ひねりも空中姿勢も完璧な着水。水しぶきがあがりません!これで112.10点を獲得し、中国くんを追い抜いてみごと金メダルを獲得したのでした!

両手で顔を覆って泣き崩れるマシューくんは、どう見てもオンナノコで、いや、イマドキの女性アスリートは、あんな喜び方はしないだろうと、たくましい腕を高く突き上げていた、上野さんを思い出しました。

自分がゲイであることをあえて公表してサポートしてもらって、カレシに北京に来てもらって、ほんとによかったね。うんうん、偏見やいやがらせや、いろいろ辛かったよね。
2人の"Power of Love"で勝ち取った奇跡の大逆転に、大感動のもらい泣きのはずが、つい笑ってました。とってもオンナノコなんだもん。

日本の選手団は、さんさんごご帰国したようですが英国選手団は、大半の選手が一団でまとまって帰国しました。まずノーメダル組が先にタラップをおりてきたのですが、トムくんは登場したときからずっとアップで、途中でBBCのおばちゃんキャスターに「トム!トム!こっちこっち」と呼び止められインタビューされました。

空港建物への入り口にはブラウン首相夫妻が並んで選手達を出迎えました。
首相と握手する選手とその後ろを通り過ぎる選手がいる中で、トムくんが、後ろを通り過ぎようとしたら、係員が首相と握手する列に誘導して並ばせてしまいました。
首相夫人はトムくんを「お帰り!」ハグして(あらま、ここにもおかあさんが)ブラウン首相とは、堂々としばらく立ち話してました。立ち話をしたのはノーメダル組では選手団代表だけでした。

選手団の前に一番最初にアン王女が、オフィシャルと思われる選手達と同じデイバッグを自分でかついでタラップを降りてきました。
どうってことない事ですが、とても新鮮で素敵でした。

by london_zzz | 2008-08-31 18:41 | London_zzz | Comments(0)
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